2025/07/17

Taiwan Today

外交

中華民国とエルサルバドル共和国が国交断絶、国家の尊厳守るため

2018/08/21
中華民国(台湾)は21日午前、中米エルサルバドル共和国との外交関係を終了することを決めた。エルサルバドルとの二国間協力及び支援計画を全面停止すると共に、在エルサルバドル中華民国大使館を閉鎖し、技術支援団を撤退させる。(外交部)
中華民国外交部(日本の外務省に相当)は21日午前、あらゆる外交ルートを使って手を尽くした結果、中米エルサルバドル共和国との外交関係終了を決めた。中華民国(台湾)は、エルサルバドルとの二国間協力及び支援計画を全面停止すると共に、在エルサルバドル中華民国大使館を閉鎖し、技術支援団を撤退させる。
 
エルサルバドル政府は2017年以降、わが国に対して多額の資金援助を求めていた。同国東部のラ・ウニオン港(Port La Union)開発計画への支援が名目だったが、わが国が専門の技師団を派遣して調査を行ったところ、同開発計画の実行は、わが国とエルサルバドル政府を深刻な債務危機に陥れる可能性が高いことが判明した。このためわが国は、同計画への資金援助を拒否することを決めた。責任ある政府として、台湾は理念の近い国々と同様、エルサルバドル政府のラ・ウニオン港開発計画への協力を承諾することはできなかった。
 
また、エルサルバドルは2019年2月に大統領選挙を控え、すでに選挙態勢に入っている。エルサルバドルの政権与党は現在、世論調査で大幅に後れを取っており、台湾に対して選挙資金の援助を求めていた。しかし、これはわが国の民主主義の原則に大きく反するものであり、当然ながら同意できるものではなかった。
 
例えば教育、農業、インフラ建設など、両国国民の幸福の増進につながる協力計画であれば、わが国はいずれも前向きに検討するだろう。しかし、いわゆる「金銭外交」や、金銭による中国との競争、ひいては違法な政治献金などは、いずれも無責任なやり方である。わが国はこれに加わりたいとも思わないし、検討することすらしない。
 
わが国の外交工作が、中国から繰り返し圧力を受ける中、外交部は全国民に対して一致団結を呼びかける。中国の無礼な行為は、責任ある国家が取るべき挙動とは決して言えないものであり、台湾海峡両岸関係にも深刻な負の影響を与えている。中国が、台湾に対する圧力を緩めることはなく、台湾は民主国家、自由国家として、引き続き前進していくだろう。中国が道理のない圧力を加えることで、民主主義、自由主義、国家主権という道をゆく台湾の歩みは、いっそうゆるぎないものとなるだろう。
 

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